構造計算でのn値の基本的知識

n値とは、地層の固さの値です。

 

重さ63.5kgのハンマーを75cm落下させて、

 

試験用サンプラーを、30cm土中に打ち込むのに要する

 

打撃回数がN値となります。

 

このn値を出す方法を標準貫入試験といいます。

 

n値はコロコロ変わる!?

 

n値はコロコロ変わります。

 

地層によってn値は変わるのです。

 

例えば、同じ粘性土でも水分が多い粘性土は、

 

n値が小さくなる傾向があります。

 

同じ土質でも深層地盤ほど大きめに発現する傾向にあります。

 

n値と地耐力は比例しない!?

 

逆に標準陥入試験によるN値が同じでも、

 

粘土質地盤より砂質土地盤のほうが地耐力が小さくなります。

 

これは各地層の粒子の大きさが関係しています。

 

粒子の大きさは粘土<砂<れき(石)と徐々に大きくなります。

 

粒子が大きくなると、試験用ロットの行く手を阻むため、

 

打撃回数が多くなる傾向があります。

 

 

n値がどのくらいならOK?

 

ですので、n値がどのくらいならOKかは、地層によって変わります。

 

一般的に粘性土だとn値5〜14で普通の地盤、

 

30以上で硬く密な地盤という事になります。

 

0〜4だと地震時に液状化する恐れがある弱い地盤となり、

 

地盤改良が必要になります。

 

これに対し、砂質土は0〜10までが、地震時に液状化する恐れがある

 

弱い地盤となり、10〜30で普通の地盤、

 

30以上で硬く密な地盤という事になります。

 

因みに地盤改良はGLから2mまでの改良ならコンクリートを敷き詰める

 

表層改良工法が用いられ、2m〜8mまでならコンクリートの柱を

 

支持地盤まで打ち込む柱状改良工法が用いられます。

 

敷地が無く杭打機などが入れない現場は鋼官杭工法が用いられます。

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